|
|
|
遺伝性疾患について2 | |
さて、前段では遺伝性疾患の子犬の発生確率について説明しましたが、
ここではキャリア(発症はしないが、病気の遺伝子を持っている犬)とその他の原因、
そして交配する時に必要な心構えについてお話します。
まずキャリアの犬についてですが、交配を考えるにあたり、これが非常に難しい問題と
なってきます。
単純にあらかじめ検査等を行っておけば・・・と考える方もいらっしゃると思います。
確かにその通りで、それも一つの方法ですが、進行性網膜萎縮症(PRA)等の
検査は出来ますが、すべての遺伝性疾患と呼ばれる物に検査方法がある訳では
なく、検査方法の無い遺伝性疾患も沢山あるのです。
※ヨーロッパで確立されたPRA検査ですが、2013現在、アメリカで
確証が無いとの結果が示され、絶対的な物では無くなっています。
クリア同士の掛け合わせでも、発症する例もあるようです。
検査機関があるので、検査自体は継続して行われているようですが・・・
それでは、どうすればキャリアとわかるのか・・・
過去の家系を全て辿り、その疾患を持っている犬がいなかったかどうか、
それを全て調べるのです。 しかし、それはほぼ不可能です。
そうなるとブリーダーとしては、その犬の交配実績とその結果を見るしかないのです。
ですからFlower Angelでは何度も交配を重ね、異常のない事を確認できた犬だけを
一般の方に交配犬として紹介しているのです。
しかし、遺伝性疾患と呼ばれているものには他にも原因があるのです。
それが突然変異です。
こうなるともう判断のしようがありません。両親ともに問題が無かったとしても、
突然変異で産まれて来てしまうのです。それが遺伝によるものなのか、
突然変異なのか、その区別も難しいのです。
犬という生物に遺伝する物、その犬種に遺伝する物、小型犬に遺伝する物・・・
そんな事を考え出すと遺伝性疾患を防ぐというのは不可能だと言えます。
私達が出来る事は、自分たちのわかる範囲で出来うる限り最小限にする事だけです。
そして、交配して出産をさせるという事は、
常にその危険性と隣り合わせだという事です。
遺伝による物、突然変異による物・・・
生き物である以上、疾患や奇形の子犬も産まれる可能性があるのです。
健全に産まれてきた子犬は可愛がって、そうでない子犬は厄介者・・・
そんな風にお考えの方は交配をしない事をお勧めします。
どんな子犬が産まれてきても、みんなウチの子だから・・・、私が産ませた子だから・・・
そんな風に考えられる方だけが交配をするべきでしょう。
私達ブリーダーには常にその覚悟があります。
全てのブリーダーがそうであって欲しい・・・と願っています。
と、ここまで書き連ねて来ましたが、あくまで覚悟の話です。
実際にきちんと交配をしていれば、そんなに簡単には疾患や奇形の子犬は産まれて
来ません。(可能性は常にあります。)
Flower Angelでも今までに数百頭の子犬達を取り上げて来ていますが、
幸いな事に、今までは一頭もそういった子犬はいませんでしたから・・・
交配を・・・とお考えの方には、例えFlower Angelで交配をしない方であっても、
一度このページに目を通して頂いてから交配に臨んで頂ければ幸いです。
|
|
|